商品やシェアで世界一、日本一を誇る中小企業を集めた合同就職説明会。今年は売り手市場で、中小企業の採用は苦戦している=3月、大阪市【拡大】
ジェイックにこだわる理由について、川崎菜穂実PM事業本部長は「新卒者は『営業目標を達成して当たり前』ということをあまり強く意識しておらず、会社に行けば給料をもらえるという感覚。抜本的に教育する必要があるが、営業カレッジの卒業生は『達成するための努力は当たり前』と心構えがまったく異なる」と説明する。新卒採用にも力を入れているが、今年の新卒社員は1人。「目が肥えてしまって、どうしても欲しいという人材はなかなかいない」と嘆息する。
景気回復基調がさらに鮮明になっていけば、人手不足から採用に意欲的な大手に学生が集中し、中小は人材難に悩まされる。それだけにマッチングビジネスに対するニーズが一段と高まるのは必至だ。(伊藤俊祐)
学生の企業志向(2016年春卒/15年春卒)
絶対に大手企業がよい(6.9%/7.5%)
自分のやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい(36.0%/37.4%)
やりがいのある仕事であれば中堅・中小企業でもよい(42.6%/42.6%)
中堅・中小企業がよい(9.9%/8.0%)
その他(公務員、Uターン志望など)(4.2%/4.1%)
自分で会社を起こしたい(0.5%/0.4%)
※出典:2016年卒マイナビ大学生就職意識調査