食品や日用品などで値上げの動きが一段と広がっている。円安と原材料高で企業負担がさらに増大。コスト削減努力も限界に達し、商品価格へ転嫁せざるを得なくなったためだ。業績改善などを背景に夏のボーナス支給額を増やす企業が増える中、手取り額のアップでどこまで家計が負担を吸収しきれるかが、回復基調にある個人消費の行方を大きく左右しそうだ。
7月以降は、企業のコスト努力などによって数十年以上も価格改定を我慢してきた商品で値上げに踏み切る動きが目立つ。
ロッテは7月14日に、主力の「ガーナミルク」などチョコレート8品の価格を10%程度上げる。同品の値上げは1974年以来41年ぶり。カゴメとブルドックソースは8月から、家庭用ソースを90年以来25年ぶりに上げる。新興国の需要の高まりを受け、今後も原材料価格の上昇が予想されるためだという。