ただ、ダイキンと格力は提携関係にもあり、基幹部品のインバーターを共同開発しているほか、ダイキンが日本向けの低価格機種を一部生産委託しており、単純に競合関係にあるわけではない。
また近年、成長著しい東南アジアで競合する場面が増えているのが韓国LG電子だ。家庭用は量販店を中心に低価格攻勢をかけ、業務用でも勢いがある。LGは北米や欧州でもシェアを拡大している。
ただ、ダイキンの強みは世界中にまんべんなく進出していることだ。出遅れていた北米市場ではグッドマン・グローバルやマッケイ・インターナショナルなど大手を相次いで買収。全体の売上高に占める北米市場の割合はついに日本国内を上回った。北米市場でのシェアは現在4位前後だが、32年までにトップになることを目指す。
来年に五輪が開催されるブラジルにも工場を建設。このほか、アフリカ市場への展開も視野に入れるなど、全方位的な戦略で海外勢と戦っている。