金融庁と総務省は、この意見募集の結果を踏まえて限度額引き上げに必要な政令改正を検討する方向だ。預金流出を懸念する銀行業界などが「民業圧迫」として反対意見を寄せるのは必至だが、総務省幹部は「引き上げによって利便性が高まることに期待する声も集まるだろう」と見通す。
実際、全国の銀行や信用金庫などの店舗数は2013年度末時点で2万4054と、10年前と比べ約2000減少した。農協や漁協も含めれば減少ペースはさらに大きい。郵便局以外の金融機関が存在しない自治体は全国に24を数える。それ以外にも「平成の大合併」で市域が広がった自治体など「車で長時間かけなければ銀行にたどり着けない地域は多く、不便を訴える声は少なくない」(自民党議員)のが実情だ。
政令改正を検討する両省庁としては、そうした声も論拠の一つにしたいのが本音だ。郵政民営化委はパブリックコメントの結果を受けて限度額引き上げの是非を議論するが、高市総務相は「あくまでも上場に向けての価値向上ということで、それまでに一定の方向性を示していただけると期待しております」と24日の閣議後会見で述べた。