国内石油元売り大手2位の出光興産と、5位の昭和シェル石油が経営統合へと踏み出した。両社の連結売上高は単純合算で約7兆6000億円に上り、約10兆9000億円で首位のJXホールディングス(HD)に迫る。だが、統合協議入りを発表するまでの道のりは、平坦(へいたん)でなかった。昨年末、統合交渉が報道によって表面化したことをきっかけに昭シェルの販売店が反発し、一時は破談の危機に立たされた。それでも両社が歩み寄ったのは、石油製品の国内市場が縮小する中、このままでは生き残れないという強い危機感があったからだ。昭シェルが出した奥の手も、交渉を軌道に戻す原動力となった。
「経営統合でシナジー(相乗効果)を最大化できる」(出光の月岡隆社長)
「海外展開に向け、出光と新たな枠組みを作りたい」(昭シェルの亀岡剛社長)
7月30日、東京都内で共同会見に臨んだ2人は会場を埋め尽くした報道陣を前に笑顔でこう強調し、固い握手を交わした。
統合ではまず、出光が昭シェルの親会社である英・オランダ系石油メジャー、ロイヤル・ダッチ・シェルから、昭シェル株の33.3%を約1700億円で買い取り、筆頭株主になる。