徹底した顧客目線へ
「GMS改革はまだ道半ば」(イオンの岡田元也社長)と認めるように、遅ればせながらもイオンが攻守両面でPB改革を進める間に、ライバルのセブン&アイは先を行っている。
地域ごとに異なる食文化などに合わせて「ご当地」の味付けのメニューを売り出したり、売れている商品でも絶えず味の改良を重ね、価格以上の価値を生み出すのに余念がない。それによって既存顧客のリピートを増やしながら、新たな顧客の開拓にもつなげている。
セブン&アイの鈴木敏文会長兼最高経営責任者(CEO)は「安かろう、まずかろうでは今は売れない。質の追求でPBに革命を起こした」と語り、他社との絶対的な差異化をセブンは図ることができたと自負する。
改革に向けたイオンの取り組みは、トップバリュの中長期的な方向性を描き切れていないなど物足りなさも残す。ライバルもあの手この手を繰り出す中で、消費者の足を自らの店舗に向かわせるには、徹底した顧客目線への転換が欠かせない。イオンのPB改革が成功するかどうかは、消費者に寄り添った商品や売り場づくりをいかに早く実現できるかにかかっているといえそうだ。(永田岳彦)