企業統治の問題では、取締役11人のうち「社外」を7人とした。経営の経験豊富な資生堂の前田新造相談役や三菱ケミカルホールディングスの小林喜光会長(経済同友会代表幹事)らを起用。同日には前田氏が取締役会議長に就く人事を発表し、企業統治強化の“形”は整った。
一朝一夕にいかないのは企業風土の刷新だ。従業員アンケートで忌憚(きたん)のない意見を募り、経営トップを対象とした意識改革研修を行うとしたが、それだけで十分とはいえないだろう。今回の問題を受けて、若手や現場主導の改革を期待する声もあるが、目立った動きは出ていないのが現状だ。
もともと、東芝の穏やかな社風は「公家」に例えられ、「野武士」の日立製作所と対照的とされる。そこに西田厚聡氏以降の歴代社長から利益目標達成に向けた圧力をかけられたことで、「(幹部らが)不適切な会計処理を継続的に実行していた」(第三者委)という。社内に染みついた風土が簡単に変わるはずはなく、課題として残りそうだ。