東芝の臨時株主総会の会場に向かう株主ら=30日午前、千葉市美浜区の幕張メッセ【拡大】
だが、新体制の“最大の弱点”は総会での質疑で露わになった。
「今回の問題について、室町さんは全く知らなかったのか。気づかなかったなら問題だし、黙認なら辞めた(歴代)3社長と同罪ではないか」
株主からこのような質問が出ると、株主席からは拍手も起きた。室町社長は「第三者委員会の報告、委員長の会見でも私自身の関与はないと認定された」と釈明する一方、「経営責任を感じている」と認めざるを得なかった。
波乱の前触れは、総会前からあった。議決権行使助言会社、米インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)は、顧客である機関投資家に対し、問題が起きた当時に取締役を務めていた室町社長ら3人の再任に反対票を投じるように推奨していたからだ。
これに対し、室町社長はこの日の総会で、暫定的な社長就任であることを強調した。過去に「危機的状態を乗り切った後は後進に道を譲りたい」と述べていたが、“本格政権”としてリーダーシップを発揮しなければ、構造改革の断行は難しい。