リアルコム創業者の谷本忠駿氏【拡大】
--日本の企業文化に反しませんか。情報を広く共有するというより、どちらかといえば隠したりグレーな状態にしておいたりすることが多いようですが
「たしかにそういう面がありますが、多くの場合、会社のトップにいる上級役員はそんな企業文化を変えたいと思っています。一方、組織の下部にいる一般社員からもサービスの価値を感じてもらい、支持されることが多かったです。社員は情報を共有したいし、組織に対して自分がどんな貢献ができるか認められたい、報いられたいと感じています。営業過程ではまず、50~100人規模の小さめの部署で半年ほどサービスを使ってもらい、みっちりとコンサルティングすることから始めました」
--それが成功したと
「毎回成功したわけではありませんが、150社程度の顧客がいて、中には大変成功したケースがあります。ある建設関連の会社では、中間管理職層が、リアルコムはおろか情報を共有するという概念自体についても懐疑的でした。情報を共有すると自分たちの持っている力を失うと考えていたんです。しかし、ある地方で2度地震が起こり、彼らは即座に対応しなければならなかった。リアルコムのシステムを使って社内で情報をオープンに共有し、1度目の地震の情報を2度目の地震が起こったときに有効に活用できたのです。これが決め手になって、自由なコミュニケーションの価値が認識されました」
--強く反対するのは中間管理職なのですね
「もちろんです。社内で忙しく働く人と経営陣の間で、情報をやり取りするのが主な仕事、という人が多いのです。リアルコムを使えば上級役員と一般社員が直接コミュニケーションを取れるようになり、直接説明責任を負うので、そうなると『中間管理職ってどれぐらい会社に貢献しているのだろう』と、みな首をひねります。それが分かっているからですよ」