シンハーコーポレーション側も、佐藤社長の思いに応えるつもりだ。タイで人気急上昇中のタレントを起用し、日本国内の数カ所で撮影したテレビコマーシャルを流す。既存の資料映像を使わずに日本で撮影したことについて、ナット氏は「日本の質や味がこのお菓子に詰まっている、ということを伝えたかった」と話す。
グローバル企業に脱皮
タイへの進出を通じて学んだのは、商品の現地化の難しさだ。佐藤社長は、少しでも高品質な素材を、と日本から宇治抹茶を持ち込んだが、タイの人からは「にがい」と嫌われたという。佐藤社長は「海外の人たちに日本の良さを理解してもらうにはまだ時間がかかる」と感じたと同時に、タイの消費者の嗜好(しこう)に合った商品が完成したのは、シンハーコーポレーションとの戦略的提携のおかげだと考えている。
三幸製菓には、雪の宿だけでなく「チーズアーモンド」など、他の人気商品がある。佐藤社長は、これらの商品も海外展開することで、内向きだった会社をグローバル企業に脱皮させるつもりだ。(鈴木正行)