スパイラルエスカレーターは横浜のランドマークプラザなどに設置されているが、1、2階を結ぶ1層型が主流で、6層型は初の試みだ。型破りのエスカレーターは「世界一の百貨店を目指す」というオーナーの強い願いから生まれた。
通常なら、本体を支えるための中間支持が必要だが、オーナーから「見た目がスマートではないのでやめてくれないか」と難しい注文をつけられた。三菱電機は、マザー工場の稲沢製作所(愛知県稲沢市)で研究を重ね、据え付け工法などの課題をクリアして完成させた。
スパイラルエスカレーターは構造的に非常に大きいため、角度や高さが制限される。巨大なエスカレーターを設置すれば、それだけ売り場面積が減ってしまう。
「これだけの空間を提供していただけてこそ実現できた非常にぜいたくな演出だ。お客さまに深く感謝している」。阿部信行常務執行役ビルシステム事業本部長は語る。
中国は世界最大の昇降機市場だ。三菱電機はここで、プレミアムゾーンをターゲットとした自社ブランド品と、普及型領域の機種を担う現地合弁会社の上海三菱電梯有限公司(SMEC)ブランド品の2ブランド戦略を展開。20年度には10万6000台の受注獲得とシェア15%の確保を目指す。