不透明な不動産売買、IT業界参入で一変か ソニー不動産など新サービス (3/6ページ)

2015.11.27 07:03

 ソニー不動産はこうした業界の不透明な構造に逆に商機を見いだし、持ち前のテクノロジーも駆使して市場拡大を図ろうと昨年設立。まずは仲介手数料を売り主または買い主からしか取らない“片手”方針を明確に打ち出して事業を拡大した。そして第2弾として始めたのが、今回の「おうちダイレクト」だ。

 高精度で時価推定

 新サービスの最大の特徴は、ソニーが得意とする人工知能「ディープランニング」を活用し、マンションの時価を高い精度で推定する機能。自分のマンションを登録すると「4500万~5000万円」などと一定の範囲で価格を示す。詳細は明かさないが「ネット上のビッグデータやさまざまな情報を基に算出している」(ソニー不動産の角田智弘執行役員)といい、類似物件の実際の取引価格と誤差が数%と精度は高い。

 推定価格を参考に、マンション保有者は自分で価格を決めて売り出す。推定価格は「ある物件を買いたい」と登録した人も見ることができる。既に数十件の物件が売りに出されており、まだ成約したケースはない(20日時点)というが、「反応は非常にいい」(風戸氏)という。

簡単な登録でマンションの部屋ごとにリアルタイムの査定価格を知ることができる…

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