ただ、不動産仲介サービスでは、大手企業が売り手と買い手の双方から手数料を取るために物件の情報を隠す「囲い込み」が横行。業界の不透明な商慣行が市場拡大の阻害要因の一つと指摘され、国土交通省がこうした事態の是正へ向けた中古住宅市場の活性化策の検討を続けている。
ネットやスマートフォンの普及、テクノロジーの進化を受けて続々参入してきた新たなプレーヤーの登場が、どこまで成功するかは未知数。ただ、同様の流れは欧米でも数年前から拡大し「リアルエステートテック(不動産テクノロジー)」として、存在感を増しており、日本でも潮流拡大の可能性は十分にある。
「毎週面接をしています」(ソニー不動産の風戸氏)というように、ソニー不動産では1年で社員が約100人に急増。その他の新規参入組にも、既存の不動産大手などから多くの人材が移っているとみられる。こうした新たなプレーヤーと既存事業者との競争が激しくなれば、一気の市場拡大も見込めそうだ。(池誠二郎)