不透明な不動産売買、IT業界参入で一変か ソニー不動産など新サービス (5/6ページ)

2015.11.27 07:03

 情報サービス大手も

 不動産情報サービス大手の一角も動いている。掲載物件数が500万件超で業界首位のネクストは10月から首都圏のマンション約16万棟、150万戸の参考価格を表示する「ホームズプライスマップ」の提供を開始。地図上にマウスを置くだけで表示される簡単操作が特徴で、誰でも参考価格を見ることができる。同社の場合は「あくまでプレーヤーがやりやすいようにするための(市場活性化の)地ならし」(井上高志社長)としており、実際の価格査定や仲介業務は推奨する不動産仲介事業者から選べる従来通りの情報サービスにとどめ、現時点では自ら仲介事業への参入は考えていないという。

 ただ、物件の価格をより適正に算定するため、設備やリフォームなどの状況、デザインなども含めた評価を行う「検査事業には近く参入する」(同)予定で、不動産市場の透明化をさらに進めたい考えだ。

 商慣行是正に期待

 中古住宅市場が全体の2割以下と欧米の7、8割に比べて極めて小さい日本では、一方で空き家の急増が社会問題化するなど、一刻も早い市場活性化が喫緊の課題だ。新築住宅市場も低迷する中で、日本経済再生の起爆剤とも期待されている。

ただ、不動産仲介サービスでは、大手企業が売り手と買い手の双方から…

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