増田寛也郵政民営化委員会委員長は10日の委員会で、ゆうちょ銀行とかんぽ生命保険の金融2社の限度額や融資などの業務制限緩和を含む今後の議論のたたき台となる視点案を公表し、委員から了承されたことを明らかにした。委員会で限度額の緩和を議論していくことを明言したのは今回が初めて。金融庁と総務省から求められているとりまとめの時期については「(今年中か年明けか)両様ある」と述べ、明言は避けた。
「民営化推進の在り方に関する調査審議の視点案」は(1)上場後郵政民営化が新たな局面を迎えることにより期待される変化が、民営化推進の在り方を考える基本となるのではないか(2)市場規律に基づく自律的経営を促すことが重要で、行政の関与は必要最小限としていくべきではないか(3)最も重要なことは各社の経営努力で、コーポレートガバナンスや市場との対話強化が必要ではないか(4)金融2社については、郵政民営化法の趣旨を踏まえた規制緩和の在り方を検討する必要があるのではないか(5)金融2社の業務制限は、株式処分などの民営化の進(しん)捗(ちょく)に応じて段階的に緩和する方向で考えることが適当ではないか(6)さまざまな条件付けや段階的実施等の工夫により、できるだけ競争を促すのが望ましいのではないか(7)民営化を進めることが、将来の各社の企業価値向上につながるのではないか-の7項目。
いずれの項目も「ではないか」の表現が残っており、増田氏は「ではないか、の答えはイエスかノーか両方ある」と方向性を明言しなかったが、「7項目が重要というのは委員から異論はなかった」と述べた。