4Kテレビはシャープを救うのか いよいよ運命の年末商戦に突入 (4/5ページ)

2015.12.13 17:12

テレビが気温40度の環境で機能を保てるかを確認するための実験=11月19日、栃木県矢板市のシャープ栃木工場(織田淳嗣撮影)

テレビが気温40度の環境で機能を保てるかを確認するための実験=11月19日、栃木県矢板市のシャープ栃木工場(織田淳嗣撮影)【拡大】

  • 4Kテレビの組み立てを行う作業員ら=11月19日、栃木県矢板市のシャープ栃木工場(織田淳嗣撮影)
  • 堺工場(堺市)から直送された、4Kテレビ用のパネルの保護膜をはがす作業員ら=11月19日、栃木県矢板市のシャープ栃木工場(織田淳嗣撮影)
  • 国内向けのテレビを生産しているシャープの栃木工場=11月19日、栃木県矢板市(織田淳嗣撮影)
  • 高精細な8K、4Kテレビについて説明する担当者=11月19日、栃木県矢板市のシャープ栃木工場(織田淳嗣撮影)

 調査会社BCNの道越一郎エグゼクティブアナリストは「競合が激化するなかで、価格が判断材料として大きくなっているのではないか」と分析する。

 同社によると、10月現在の4Kテレビの平均市場価格は20万5200円。それに比べてシャープ製の4Kテレビは平均19万8900円と若干下回っている。徹底して生産効率を高めている栃木工場は価格競争力を支えている側面もある。

 栃木工場の生産現場は現在多忙を極めている。3月には1100人程度いた従業員は希望退職後には900人に減少している。こうしたなか、従業員の一部は休日を返上して夏ごろまでの1・2~1・3倍の生産を続けているという。

 将来は不透明

 ただ、4Kが今後も好調を維持する保証はない。コモディティー(汎用)化で誰でも作れるようになって価格競争力の波に飲まれる懸念に直面している。

「単にテレビとしてではなく、通信とつながることでさまざまなことができる」

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