■デフレ心理改善も先行き不安拭えず
安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」は第2ステージに入り、日本経済再生への取り組みの真価が試される。経済財政諮問会議のメンバーとして、政府に対し、あるべき国家像を直言しているサントリーホールディングス(HD)の新浪剛史社長に、改革の処方箋を聞いた。(フジサンケイビジネスアイ編集長 広瀬典孝)
◇
--日本経済はデフレを抜け出せたのか
「(第2次安倍晋三政権が発足した)3年前に比べて、確実に良くなっているのは間違いない。地域や業種によってばらつきはあるが、デフレ心理は改善したのではないか。とはいえ、『このまま良い感じが続くのか』と継続性を心配する声は根強い。賃上げが中小企業にも広がり、賃上げがこれからも続くのか不安は拭えない。消費や輸出など先行きは不透明で、若者を中心に、社会保障も大丈夫かという懸念も残っている。デフレから完全に脱却できるという自信を持ったとはいえない」
--中国経済の先行き不安が輸出に影を落としている
「中国の過剰設備は、世界経済の火種となっている。これまで、中国が安い労働力で世界に安いモノを広めたために、世界がデフレに苦しんだという側面は否定できない。今度は過剰設備が原因となり、インフラのデフレを海外に輸出していく可能性が懸念されている」