--こうした状況で、GDP600兆円を達成できるのか
「目標を達成できないから挑戦をやめるというのは、20年間続いたデフレ心理の負の側面であり、どうすれば目標を達成できるかということに集中すべきだ。賃上げを続けることで、個人消費を米国並みに分厚いものに持っていけるかが試金石となる。デフレ時代は、企業は『国内には需要がない』と諦め、海外に出ていった。しかし、国内消費を強めることはできるはずだ。医療も、介護も、子育ても消費であり、これまで公的サービスとされてきた分野で、どれだけ市場を広げていけるかが問われている」
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■健康長寿社会実現で産業の裾野拡大
--そのための政府の役割は
「制度設計が大事になる。例えば、予防医療を充実させる方向にインセンティブを与えていく。政府は、健康寿命を延ばすことを重視し、賢い支出を進めていく仕組みづくりを考えるべきだ。慢性病が重症化しない方が医療費がかからないし、QOL(生活の質)も向上する。医師たちの予防に関する意識を高めてもらえば、食事やサプリメント、トレーニングなど保険外の分野を含めた産業の裾野が広がる。労働人口の増大にも好影響を及ぼす。サービス産業は人手不足だが、健康寿命が延びると、当然働ける人材も増える。新たな社会システムを日本で構築し、これから高齢化社会を迎える国に輸出してはどうか。健康寿命が長い社会の実現は、働く人材を増やし、少子化の解消にも役立つ。公的サービスの分野を民間に開放することで、裾野の広い新産業を育成できるはずだ。まさに第4次産業革命といわれるものだが、健康長寿社会を目指すことで全てがインターネットにつながるIoTや、ビッグデータが生きてくる」