【2016 新春特集】新幹線の挑戦
■北海道開通、インドで採用 海外に広がる未来
2016年3月26日、北海道新幹線(新青森-新函館北斗)が開通。北海道から九州までが新幹線でつながる。建設区間がまだ残されているものの、国内の主要な新幹線路線はこれでほぼ整うことになる。そこで次の展開として注目されるのが新幹線の海外輸出。日本にとっては新幹線に関するあらゆるノウハウを次の世代につなげるためには不可欠だ。世界各地で高速鉄道の建設計画が相次ぐ中、日本は官民挙げて、海外のライバルとの戦いに挑む。
安全、正確性を両立
日本の新幹線の最大の特徴は高い安全性と運行の正確さ。高速鉄道専用の線路や立体交差を採用し、列車の運行から駅などの案内表示までを一体運用する総合的な運用管理システムは世界でもトップクラス。新幹線のシステムに起因した死亡事故は1件もなく、平均の遅延時間も年平均で1分を下回る。
ただ、新幹線は原則として高速鉄道専用の線路を走るため、建設コストが高いというイメージが定着。15年秋、日本がインドネシアから高速鉄道受注を逃したのもそれが遠因との指摘もある。