国内の基幹路線がほぼ開業した新幹線。その建設技術の継承という点でも、海外での展開に目を向けざるを得ないのは間違いない。ただ、その一方で、新興国では都市部を中心に深刻な交通渋滞が社会問題となっており、「高速鉄道よりも地下鉄やモノレールなどの整備が必要に迫られている」(国交省OB)という。
海外受注の実績があるフランスの高速鉄道TGVは、高速鉄道の列車が在来線に乗り入れられるようになっている。日本の山形新幹線や秋田新幹線と同じ方式だ。在来線の設備を活用、または改良することで、コストを下げたかたちでの高速鉄道の建設が可能になっている。
日本が海外、特に新興国からの受注を勝ち取るには、単に日本の技術力を強調するだけではなく、高速鉄道以外も含めた現地のニーズに合わせた提案をできるかにかかっているといえそうだ。(松村信仁)