京阪電気鉄道と南海電気鉄道が、互いの利用促進に向けコラボを続けている。沿線の観光スポットを紹介するポスターを相互に掲示したり、両社の鉄道を利用できる企画乗車券を販売したり。急増する訪日外国人には空の玄関口の関西国際空港から南海、京阪を乗り継いで京都観光を楽しむルートをPRする。背景には両社に競合路線がないことがあり、京阪、南海連合で利便性向上を図って売上高規模で上位の近鉄グループホールディングス(HD)と阪急阪神HDに挑む。(藤原直樹)
ええとこどりプロジェクト
京阪京橋駅でひときわ目立つ広告看板がある。書かれているのは「天空で行く世界遺産・高野山」。天空は、南海が高野山近くの橋本駅から極楽橋駅までの約20キロで運行している観光列車で、京阪の駅で南海の観光列車をPRしている。
この看板は京橋駅だけでなく、淀屋橋、枚方市、西三荘、丹波橋、三条の各駅でも掲示している。一方、南海でも京阪をPRする看板が掲げられている駅があり、それぞれが相互にPRし合っている。