また、健康への効果を具体的にアピールするという初めての経験に、マーケティングの担当者は頭を悩ませた。ターゲットは、目や鼻のアレルギー症状を持つ30~40代の男女。「目や鼻の不快感を緩和する効果がある」ペットボトル入り緑茶飲料はこれまで市販化されていないといい、ブランド第三グループお茶・紅茶チームの宮本雅美副課長は「商品を新しく見せ、関心を持ってもらいたい一方で、第一印象が奇抜すぎたら消費者は商品を手に取ろうとしない。効果について、どういう表現にしたら良いかに苦労した」と振り返る。
めめはな茶は昨年11月に発売。今年1月下旬から始まった店頭のPOPデザインでは、目や鼻にぐずぐず感のある表情で、眼鏡を掛けたマスク姿の男性を登場させ、ターゲット層に親しみを感じてもらえるようにした。
試行錯誤のうえ、機能性表示食品の第1弾を市場に送り出した開発チーム。宮本さんは「機能性表示食品であっても飲み物である以上、消費者からはおいしさを求められる。これからも飲みやすい、機能性のある商品を世に出したい」と話す。
年間売り上げ2兆円ともいわれる健康食品市場。機能性表示食品の登場でさらなる市場の拡大が期待される中、アサヒ飲料の挑戦は始まったばかりだ。(鈴木正行)