東証1部上場企業の決算発表がピークを迎え、報道各社の棚に資料を配布する企業担当者=5日午後、東京都中央区の東京証券取引所【拡大】
15年10~12月期に東証1部上場企業の収益の伸びが大きく鈍ったのは、中国など新興国の景気鈍化や原油など資源価格の下落といった逆風を受けたことが大きい。足元では、16年3月期通期の業績予想を下方修正する企業も相次いでいる。好業績の牽引(けんいん)役だった円安も逆回転の様相を呈し始めており、企業業績の先行きに暗雲が漂っている。
中国経済減速の影響
「中国経済の減速で資源国の景気が悪化し、運賃回復は見込めず、合理化が急務になった」。商船三井の堀口英夫執行役員はこう語った。海運業界は新興国減速などで荷動きが鈍り、市況が悪化している。同社は船舶の処分費用の計上などで、16年3月期通期の最終損益が従来予想の170億円の黒字から1750億円の赤字に転落すると発表。同じ海運大手の日本郵船と川崎汽船も、通期業績予想の下方修正を迫られた。
中国減速は、製造業にとっても業績の下押し圧力となる。パナソニックの河井英明専務は「中国では特にICT(情報通信技術)関連の需要減が著しい」と話す。神戸製鋼所は鉄鋼事業の厳しさに加え、中国での建設機械の販売が不振で、16年3月期通期は200億円の最終赤字となる見通し。中国の建機市場について、梅原尚人副社長は「すぐに回復するとは期待できない」と厳しい表情を見せた。