電子書籍も暗礁
13年にヤフーがネット通販の出店料無料化に踏み切り、一挙に楽天の8倍の37万店に増やしたことは脅威のはずだが、河野氏は「数は一切追わない」と強調し、店舗当たり売上高の拡大を重要視する。二重価格などの不正行為排除も徹底。「正しいことをやれば、新規ユーザーの定着率も上がるし、リピート率も上がる」と“正攻法”で売上高の増加を目指す。
一方で、「高すぎる」と不満の多かった出店料の見直しに着手。新規出店希望者に対して、これまでの最安値の約4分の1となる月額4900円での出店を呼び掛けている。「テスト的なもので、今後もやるかどうかは決めていない」(河野氏)とするが、アマゾンの大口出店料と同額の提示は「競合2社を意識したプラン」との見方が大勢だ。
「日本で世界で読書革命を起こしたい」と三木谷氏がぶち上げた電子書籍事業も暗礁に乗り上げている。