2016年春闘で、回答を受けて記者会見するトヨタ自動車労働組合の鶴岡光行委員長(右)=16日午後、愛知県豊田市【拡大】
トヨタは集中回答日前日の15日、1500円のベアで決着。雪崩を打つようにホンダが1100円、富士重工業が1300円と、1千~1500円のベアが相次ぎ、それを上回ったのは3千円で満額回答した日産自動車のみだった。
トヨタの一時金も含めた年収ベースの賃上げ率は約3.2%で、幹部は「国が提唱する2020年のGDP(国内総生産)600兆円に向けた取り組みに寄与している」と政府への配慮をにじませる。ただ、日産(約3.6%)を下回る水準で力不足は否めない。
一方、日立製作所やパナソニックなど電機大手も、ベアについて、労組が要求した月額3千円に対し、月1500円を回答し、前年から半減した。
電機大手の労使交渉は要求額の半額に当たる1500円を軸に展開された。労組は2千円への上積みを模索していたが、交渉終盤にトヨタでさえ2千円超のベアは不透明との見通しが伝わり、上積みを断念したとされる。
各社はベアの“大盤ぶるまい”を避けることで競争力の維持に配慮した格好だが、2年続いていた賃上げの流れがストップする懸念も根強い。