セブン&アイ、集団指導体制に移行 すったもんだの末、鈴木派、反鈴木派のバランスで事態収拾 (2/3ページ)

2016.4.15 20:58

セブン-イレブン・ジャパンの井阪隆一社長(寺河内美奈撮影)

セブン-イレブン・ジャパンの井阪隆一社長(寺河内美奈撮影)【拡大】

 指名・報酬委は新経営体制案を答申として取りまとめ、19日の取締役会に提出する。

 セブン-イレブンの井阪社長の交代の提案が端緒となったセブン&アイの経営体制をめぐる混乱は、長年グループトップに君臨した鈴木氏と、鈴木氏を支え続けた村田氏が経営トップから退き、井阪氏を社長とする集団指導体制を構築することで収束した。一連の混乱で鈴木、村田両氏が責任を取って取締役から外れるが、名誉顧問や顧問などの形で残留。鈴木氏に近い後藤氏が新設の副社長に昇格するなどバランスをとることで、事態の早期収拾を優先した内容となった。

 7日の取締役会で鈴木氏が提案した井阪氏の交代人事案が否決された後、指名・報酬委員会のメンバーである村田氏と社外取締役の伊藤邦雄一橋大大学院特任教授や米村敏朗元警視総監が新体制案について断続的に協議を続けた。

 鈴木氏は新体制の人選には直接関与しないと明言したものの、自身に反旗を翻し、交代を拒否した井阪氏の昇格には難色を示した。また、村田氏の取締役退任にも不満を示すなど調整は難航した。

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