したたかな交渉術…安く買い叩かれたシャープ “身を捨てて浮かぶ瀬”はあるか (3/6ページ)

2016.4.16 17:08

会見が終わり顔を近づけて言葉を交わす、シャープの高橋興三社長(右)と鴻海精密工業の郭台銘会長(門井聡撮影)

会見が終わり顔を近づけて言葉を交わす、シャープの高橋興三社長(右)と鴻海精密工業の郭台銘会長(門井聡撮影)【拡大】

  • 会見は鴻海精密工業の郭台銘会長(中央)の独壇場となった
  • 会見中は鴻海精密工業の郭台銘会長(左)がシャープの高橋興三社長に握手を求める場面が何度も見られた
  • シャープと鴻海の契約会見は、2時間40分に及ぶロングランとなった
  • シャープと鴻海の契約会見には、日本だけでなく台湾メディアも多く取材に駆けつけた
  • シャープと鴻海の契約会見には、日本だけでなく台湾の報道陣も多く取材に駆けつけた
  • 鴻海精密工業とシャープの企業風土の違いを指摘した江丙坤・東京スター銀行会長
  • 業務協力覚書(MOU)を締結した台湾三三企業交流会・台日商務交流協進会の江丙坤会長(左)と大阪商工会議所の尾崎裕会頭=3月28日

 中国信託商業銀行(チャイナトラスト)の持ち株会社、中国信託金融ホールディングス最高顧問を兼務する江丙坤・東京スター銀行会長(83)は「台湾の企業は、日本企業に比べて意思決定が非常に早い。また、現地のニーズに合わせたカスタマイズの力にも優れている」と解説する。

 郭会長は、町工場から1代で売上高15兆円、従業員100万人を超える世界屈指の巨大企業に育て上げたカリスマ経営者。部下に厳しいことでも知られ、「ワンマン経営」と批判されることも少なくない。

 一連の交渉でも、「即断即決」で次々に要求を突きつける郭会長に対して、強力なリーダーがおらず、万事合議制のシャープ経営陣はたじたじ。高橋社長が「鴻海は興隆するアジアの勢いとスピードそのもの」と評価するのが精いっぱいだった。

 さらに、江氏は郭会長がシャープの下請けなどについている日本の優秀な中小企業群の価値にも注目している可能性も指摘する。

「今後新たな台日のビジネスチャンスが広がる可能性は大いにある」

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