【日本発!起業家の挑戦】モバイルゲーム ヒットの方程式 (3/6ページ)

2016.4.26 05:00

サイバーエージェントSGE統括室室長の小柳津林太郎氏

サイバーエージェントSGE統括室室長の小柳津林太郎氏【拡大】

 --これまで私が起業したのはすべて法人向けのサービスでしたので、どういうビジネス向けソフトが売れるかはだいたい分かります。ユーザーのニーズを観察して、それを満たせる解決案を見つけるという分かりやすい作業です。しかし、ゲームの場合はどうでしょうか。どんなゲームを作ってどれをどう売り出すか決める過程を教えてください

 「たしかに、明白にニーズがあるわけではありませんが、業界のトレンドというのはありますよ。ときには、まず欧州であるゲームがはやって、次に米国で、そしてアジアでと広がっていく場合もあるので、そういう時はヒントになります。とはいえ、ほとんどの場合は社内でたくさんのプロトタイプを作って、社内で試しにプレーしてみて、実際に社員がどう感じるかというのが目安になります」

 --たいていは直感ということでしょうか

 「ある程度はそうですね。開発担当者にかなり委ねられています。担当者がそのゲームについて強い信念があって、未来像や夢を描けるなら、世に出してユーザーの反応を見ます」

 --開発期間は

 「約1年です。開発のサイクルが数年に及ぶ家庭用ゲームソフトとは違って、財務上大きなリスクは取りません。すでに有名な家庭用ソフトの場合、開発に3年、費用にして数十億円かかることもあり、リリースするたびに大きなリスクを負います。私たちの場合はそうではないので、たくさんの作品を売り出すことができます」

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