発電機と送電線網をつなぐスイッチのレバーが手動の高浜4号機は、ただでさえ運転員にとって操作技術の習熟が必要な難易度の高い原発。発電機と送電網をつなぐのも適切なタイミングでスイッチを入れないと電流が大きくなるが、4年7カ月ぶりの稼働となった今回はタイミングのズレが大きくなった可能性があるというのだ。
もちろん、設備に影響するような過剰な電流になる場合はスイッチが入らない仕組みだが、許容される範囲でも電流を最小限に抑えるにはコツがいる。原発の長期停止が現場の運転員らの技術や知見などを細らせている影響が表面化したのかもしれない。
関電の八木誠社長は「東京電力福島第1原発事故で失われた原子力の信頼回復をしていかなくてはいけない」と繰り返す。
それだけに次に来る再稼働ではミスは許されない。