ベネッセHD、最終損益が82億円の赤字に 情報漏洩で「進研ゼミ」の会員が1年で1割減

2016.5.6 16:18

地方の大手学習塾との業務提携の内容を説明するベネッセホールディングスの原田泳幸会長兼社長=3月1日、東京都千代田区

地方の大手学習塾との業務提携の内容を説明するベネッセホールディングスの原田泳幸会長兼社長=3月1日、東京都千代田区【拡大】

 ベネッセホールディングス(HD)は6日、昨年度(平成28年3月期)の業績予想を下方修正し、最終損益が82億円の赤字(従来予想は38億円の黒字)に転落する、と発表した。最終赤字は2期連続。26年7月に発覚した個人情報漏洩問題で「進研ゼミ」の会員流出に歯止めがかからず、将来の利益を見越して計上した「繰り延べ税金資産」を取り崩す。会計上の税金負担は約95億円膨らむ見通しだ。

 28年4月の進研ゼミの会員数は前年同月比10・5%減の243万人と、約28万人も減少した。収益力の低下は避けられず、連結子会社のベネッセコーポレーションが計上していた繰り延べ税金資産を取り崩す。会員の流出に対応して販売費を当初計画よりも上積みしたため、本業のもうけを示す営業利益予想も前期比63%減の109億円(従来予想は135億円)に下方修正した。

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