セブン&アイの経営体制をめぐる混乱はようやく収束したが、カリスマが去った後の新体制の前途は波乱含みだ。
人事案で鈴木氏に注文をつけたセブン&アイ大株主の米投資ファンドのサード・ポイントは井阪氏の経営手腕を高く評価する。だが一方で、不振が続く総合スーパーのイトーヨーカ堂やそごう・西武への対応では、大株主と新体制との間で考えが異なり、新たな対立も懸念される。業績を牽引(けんいん)するコンビニ事業も、業界再編で環境が激変。今後も業界首位を維持し続けていくのは簡単ではない。
「業態論で全てがダメとは考えていない。地域での役割や存在意義を精査していきたい」 26日の会見で井阪氏はイトーヨーカ堂やそごう・西武の改革についてこう考えを述べた。強力なリーダーシップでトップダウンの経営を推し進めてきた鈴木氏のもと「本音で議論できない面もあった」(井阪氏)として、セブン&アイと主要子会社とが定期的に話し合う場を設ける考えも示した。
鈴木氏が強力に推し進めた店舗とネット通販を融合させるオムニチャネル戦略は「リアル店舗だけでは取り残される。真っ正面から取り組む」として基本的に路線を踏襲する考えだ。