キャラクターの背後に、ネットを通じてファンからの応援メッセージを映し出される双方向性も特徴。観客席にいて、専用アプリを導入したスマートフォンを振って応援した人の応援度合いを測定し、1番の人にキャラクターが感謝するような演出も行った。バーチャルでありながら、生きているかのように感じさせることで、ファンの感情移入をより強めていける仕組み。本格的に稼働し始めた時、新しいエンターテインメントが現れそうだ。
映画館も変わっている。映像に合わせて風や水滴、香り、せん光といった五感を刺激する要素を提供して、映像とともに楽しんでもらう技術が、各地の映画館に導入され始めている。その先駆けとなった「4DX」に対応したスクリーンで6月4日から、4DXのために作られた映画「雨女」が上映される。
ジャパニーズホラーを世界に広めた清水崇監督が手がけた作品で、映画のシーンに合わせるようにしとしとと雨が降る館内で、さまざまな刺激とともに恐怖シーンを体感できる。今はまだ既存の映画を“4D化”するケースが多いが、「雨女」のような4DX専用映画の登場をきかっけに、映画館とアトラクション施設が合わさったような、新しい娯楽が生まれてきそうだ。