全国の大手電力でつくる電気事業連合会の会長に今月28日付で就任する中部電力の勝野哲(さとる)社長(61)は10日、東京都内で記者会見し、「原発の再稼働は非常に厳しい状況だ。電力各社のトップと力を合わせ、信頼回復に努めたい」と述べ、電力小売りの全面自由化が始まる中、競争力維持を狙い、原発の再稼働に重点的に取り組む方針を明らかにした。
会長交代は5年ぶり。電事連会長は東京電力ホールディングス、関西電力、中部電の3社の社長から選ばれるのが慣例。中部電社長が就くのは15年ぶりとなる。
電力業界は今年4月から小売りの全面自由化で大手同士の競争時代に入ったが、勝野氏は電事連の在り方に関し「組織が変わることはない」と指摘し、自由化後の市場環境の整備などで協力する方針を示した。
中部電は全電源に占める原発比率が他の大手電力と比べて低い。発言力低下も懸念されるが、これに対し、勝野氏は「原発の重要性はいささかも変わるものではない」と強調した。
一方、退任する八木誠会長(関電社長)は勝野氏について「かじ取りを任すのに適任だ」と述べ、新体制に期待を寄せた。