
パナソニックが5月に発売した電子黒板の新商品【拡大】
さらに、ワイヤレスでパソコンやタブレット端末につながるため、配線が不要で、生徒がつまずく心配がないのも売りの1つだ。
電子黒板は27年3月1日現在で約9万台導入されており、パナソニックは30%のシェアを占めて2位。政府の後押しもあり、今後は導入の加速が予想される。担当者は「需要は非常に大きい。現場のニーズを細かく把握、商品に反映することで、シェアを上げていきたい」と強調。「自治体や教育機関への売り込みを図り、30年度にはシェアを40%まで高め、トップを目指す」(同担当者)という。
NECも6月、キズが付きにくく、外光の映り込みを抑えた見やすい画面を採用した新型電子黒板の販売を始める。複数の人数による同時操作が可能で、縦置き設置も対応。授業や会議だけでなく、校内の電子案内板としても使用できる。
電子教材で学力向上
電子黒板シェアトップのシャープは5月から、生徒一人ひとりの学力に合わせて英検受験の勉強を支援する新たな電子教材「KINTR(キントレ)」の売り込みを始めた。教材は旺文社と共同で開発、タブレット端末を使って利用する。
生徒は教材を使う前に英語力を確認するためのテストを受けて目指す英検の級を設定し、それに応じた問題が出題される仕組み。間違えた部分は記録され、復習に役立ったり、教師が個々の生徒の学習の進み具合や苦手分野を把握し、指導に生かすことができる。