「スマート教育」パナソニックやシャープ入り乱れ “官製市場”争奪戦が激化 (4/4ページ)

2016.6.19 17:08

パナソニックが5月に発売した電子黒板の新商品
パナソニックが5月に発売した電子黒板の新商品【拡大】

  • パナソニックが5月に発売した電子黒板の新商品
  • シャープの英検学習用デジタル教材

 とりわけ、タブレット端末の市場規模は26年度の20億円から、32年度には10・5倍となる210億円にふくらむ見通し。電子黒板市場も51億円から、54億円に増えると予測されている。

 少子化で児童生徒が減る一方、地域や両親の所得などによって受けられる教育レベルの格差が広がっている。地方では学校数が減ったことで通学時間が増え、勉強にあてる時間が減ったり、教員数の減少に伴って業務負荷が増大し、生徒児童への十分な指導ができなくなっている。ICTを活用した「スマート教育」は教員の負担を減らしたり、個々の児童生徒の学力に応じた指導が行えるというメリットがあるとされる。

 電機大手にとっても教育ビジネスは縮小が続く国内市場で、これまでのノウハウを生かして開拓できる余地がある分野だけに、事業拡大への期待は大きい。

 ただ、熱い視線を送るのは電機大手だけではない。

 通信大手のソフトバンクはベネッセホールディングスと組み、デジタル教材の配信サービスを開始。教育向けICT分野はいまや、異業種からの新規参入組や海外メーカーが入り乱れる激戦地になりつつある。

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