
パナソニックが5月に発売した電子黒板の新商品【拡大】
個人の学習履歴は外部記録メモリーに保存できるため、タブレット端末が少なくても1台の端末を共有することで、複数の生徒が教材を利用することが可能。導入コストも安く済む。
学習効果は実証済みで昨年、佐賀県内の中学3年生に使ってもらったところ、英検合格に必要な学力レベルの平均が教材使用前の3級から準2級に上がり、確認テストの正答率も全体で16・4%向上したという。
シャープの担当者は「生徒の学力向上に加え、学習意欲についても一定の成果が確認でき、高い評価を頂いた。29年度に100自治体での採用を目指して全国の中学、高校への提案を積極化させる」と意気込む。
関連市場は急拡大
調査会社の富士キメラ総研(東京)によると、電子黒板やタブレット端末、電子教材などを含めた国内の教育機関向けICT関連市場は26年度に前年度比2・2%増の1640億円。政府が32年までに、小中学校の生徒1人に1台のタブレット端末を整備する目標を掲げていることもあり、32年度には26年度比46・5%増の2403億円にまで拡大するとみられている。