大戸屋ホールディングスの定時株主総会に向かう株主=23日、東京都新宿区(永田岳彦撮影)【拡大】
この人事に関し窪田社長は「降格というのは事実ではない。意思決定のスピードアップを図るため専務や常務などの肩書を廃止した」と説明。智仁氏の辞任も「今年2月24日に智仁氏が私の部屋を訪れ、『一身上の都合で取締役を辞任したい』との申し出があった」と明らかにした。その上で、「その場で慰留もしたが、智仁氏の意思が固いため辞任届を受理した」と述べ、辞任はあくまでも本人の意思であることを強調した。
1年前の体制は久実氏が海外戦略を担当し、久実氏が指名した窪田社長が国内を担う二枚看板だった。智仁氏が常務を務め、社外取締役も含め久実氏に近いメンバーをそろえていた。
これに対して新体制は窪田氏が再任され、主力取引銀行出身で相談役兼最高顧問の河合直忠氏(71)が中枢に復帰。久実氏の兄で医師の教雄氏(59)が加わる。一方でこれまで取締役だった8人のうち5人が退任する。
智仁氏はこれまでの産経新聞の取材に「取締役会はうまく機能していた。メンバーを一気に入れ替えるのは疑問だ」と述べ、不満を表明していた。会社側が提案した人事案は、見方によっては創業者の久実氏に近い人物を排除したとも受け取れる内容だからだ。