三菱自動車の株主総会で話す益子修会長を映したモニター画面=24日、千葉市美浜区中瀬の幕張メッセ(会田聡撮影)【拡大】
三菱自動車の株主総会が24日午前、千葉市内で開かれた。経営陣は4月に公表した燃費不正問題について株主に謝罪し、日産自動車の出資を受け入れ、日産傘下で再生を目指す方針を表明した。
冒頭、議長を務める益子会長はあいさつに立った。「この度の燃費試験における不正行為について、改めておわびを申し上げる。株主やお客さまをはじめ、数多くの方々に多大な迷惑と心配をかけていること、そして株主におかれましては、当社の度重なる不祥事にもかかわらず、ご期待を頂いたのに、その期待を裏切る結果になったことを心より深くおわびする」と陳謝した。
次に益子会長は、日産自動車との提携戦略の目的について説明した。「当社では平成27年末に中長期の商品計画をまとめたが、各国の環境や安全規制やお客さまの要求水準の高度化に応えていくには開発資源が不足していたことが分かった。その中で今後の戦略では提携が不可欠と考え、社内でいつかの選択肢を検討してきた」
「日産とはこれまでも軽自動車の共同開発を行い、当社の水島製作所で日産から軽を受託生産するなどで相互理解が進んでいた。そして、4月に燃費不正が明らかになり、当社から支援をお願いしたところ、今回の資本提携に至り、5月12日に発表した。当社と日産は多岐にわたる領域でアライアンス(戦略的提携)を推進して収益力の強化をはかる。アライアンスの実現領域は、エンジンやプラットホーム(車台)、電気自動車(EV)の開発のほか、共同購買、相互の生産工場の有効活用、販売金融、アフターサービスなど多岐に及ぶ。その中でも、アライアンスから生まれるシナジーは調達と研究開発分野で期待される」
「念のために申しあげると、燃費不正問題発生時には4600億円を超える現預金があり、ただちに当社の財務が悪化する状況にはなかった。それなのに何故、このタイミングで日産と提携なのかといえば、われわれは財務上ではなく、燃費不正問題に伴うブランドイメージの低下や株価下落などのリスクがあった。そうした中、日産が当社に長期的な価値を見いだしていただいた。提携することが信用補完になると考えた。日産と仏ルノーは15年以上に及ぶ成功例で、当社も日産との提携を通じてシナジー効果を発揮していきたい」
「一方で、開発部門中心に当社企業風土にはさらなる改革が必要と考えている。日産から開発部門の責任者を派遣して頂き、日産の価値観を通じて開発部門の改革を進める。業務プロセスを見直して社内改革を推進する。当社と日産のアライアンスでも、互いのブランドの独自性を尊重することになっており、当社ブランドは、当社ブランドで提供される。当社グループとして、お客さま、社会からの信頼を一日でも早く取り戻していけるよう不断の努力を進める。当社は新たな経営体制、経営戦略で運営を進める一方、法令順守、業務執行の効率化に務める。そしてこれらの取り組みを通じて成長、企業価値の増大を目指していく」
(続く)