
世界最大級の大型放射光施設「スプリング8」【拡大】
マツダはすでに、自動車の材料開発において実績を残している。
その一つの例が、ガソリンエンジンの排出ガスを浄化するために使われる「触媒」の新技術だ。
自動車用の触媒は、構成する材料の貴金属の表面で有害な排ガス成分を無害なガスに変える仕組みを採用している。表面に使う貴金属の面積が大きいほど、性能が高まる仕組みだ。従来の技術では、触媒材料表面に貴金属を付着させる構造を採用していたが、この仕組みだとあらかじめ多くの貴金属を使用する必要があった。
この課題に対しマツダは、微細な材料を制御する独自技術により、触媒材料に貴金属を埋め込む新たな触媒構造「貴金属シングルナノ触媒技術」を実現した。
この新触媒には、熱による劣化が抑えられる利点があり、マツダによれば、新触媒の採用によって使用する貴金属量を従来比7~9割減らしても性能は変わらず、過酷な使用条件でも浄化性能がほとんど劣化しないようになったという。