SOFCでは700~800度の高温で反応するため、常温で反応するPEFCに必須な白金など高価な貴金属を必要としない。電解質の組成も両者は異なるが、SOFCでは電解質を通過するのは酸素なので、高純度な水素を要求されない。タンクにしても、安価な金属製で対応でき、従来型FCVのような炭素繊維などを使った高圧水素タンクの必要がない。
これらの事情から「e-Bio Fuel-Cell」の車両価格は従来型FCVよりも大幅に安くでき、水素ステーションそのものがいらない。航続距離もガソリン車並みだ。日産の坂本秀行副社長は「商品化は2020年をめどとするが、日産としては水素を燃料とする燃料電池車より、こちらの商品化が先になるだろう」と説明する。ブラジルや米国ならば、ガソリンスタンドの多くがエタノールを販売しているため、すぐに実用化は可能だ。
高温での耐久性に課題は残るものの、コストは安く、今夏にもバンタイプの試作車を日産は公開するという。