
赤く塗装された「機動戦士ガンダムUC」とのタイアップ車両。韓国人客らのラピート人気はこれで火がついたという【拡大】
「日本のオタクほど数は多くないが、鉄道愛の深さは決して負けていない」(松崎氏)という彼らは自国の鉄道では満足できず、来日して日本製の精巧な鉄道模型を買ったり車両を撮影したりして堪能しているという。
同社によると、「大阪で真っ赤な珍しい車両に当たった!」といったチョルドオタクたちのネットの書き込みが広がり、アニメ好きや一般の旅行者に波及して認知度が一気に上がったとみられる。
韓国出身で同社インバウンド事業部の呉雄飛(オ・ウンビ)さん(28)は「韓国にも鉄道はあるが、多くの車両の内外装は質素。基本的には通勤や移動の手段という認識だろう」と明かす。
インバウンドに活路
沿線住民の高齢化などで利用者が減少傾向となっていた同社は、この状況を千載一遇のチャンスととらえた。インバウンドに活路を見いだそうと、韓国やタイなどの東アジアでラピートを旗印にしたPR活動を強化したのだ。
「関空から乗り換えなしで快適に難波まで行ける」と各国の観光展で積極的に売り込み、現在も割引切符の販売を続けている。