安全な自動運転技術、オムロン挑戦 最先端AIを搭載した車載センサー (2/6ページ)

2016.8.12 06:55

オムロンが開発したセンサーは、ドライバーの運転状態が危険かどうか判定できる。写真は京阪奈イノベーションセンタ(京都府木津川市)で行われたデモの様子=オムロン提供
オムロンが開発したセンサーは、ドライバーの運転状態が危険かどうか判定できる。写真は京阪奈イノベーションセンタ(京都府木津川市)で行われたデモの様子=オムロン提供【拡大】

  • ≪時系列ディープラーニング×画像センシング技術の融合で、ドライバーの多様な行動・状態を、リアルタイムにレベル分けして判定≫
  • 可視光カメラシステム。こうしたマルチアングル撮影システムを活用してさまざまな顔の向きを一括撮影し、大規模なデータベースを構築している

 カメラで検知した画像から「局所的な顔の情報」と「大局的な動作画像」を抽出。これらを“時系列ディープラーニング”によって分析して自動車運転に際する危険度を判断する。

 オムロンでは、この技術が初期の“自動運転”でも有効に活用できるとみている。初期の自動運転では“高速道路は自動モードだが、一般道に出ると手動運転に切り替わる”といったケースが考えられる。しかし、自動から手動に切り替えるタイミングで、ドライバーが居眠りをしていたら…。

 今回発表のセンサーは、こうした事態にも的確な対応が期待できるという。例えば、ドライバーが前方注視や脇見をしている場合を“レベル1”と分類する。この場合、ドライバーは通常の運転時と同じ状態と判断し、そのまま手動運転に切り替える。これに対し、眠気、読書、スマホ操作が検出された場合は、手動運転への切り替えを危険と判断し、ドライバーに警告を発する(レベル2)。居眠りや緊急事態が検出された場合は、車両を路肩に停車することも可能(レベル3)となる。

 しかし、こうしたきめ細かな判断は、どうして可能になったのだろうか。

判断という面では“時系列ディープラーニング”の役割が大きい

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