
ラインモバイルの嘉戸彩乃社長【拡大】
立ち上げ前の1月には、舛田氏からLINEで「お願いしたいことがあるんだけどさー」「社長やんない?」とのメッセージが突然、届いた。入社から1年足らずにもかかわらず、LINEの中でも中核事業子会社の社長への抜擢人事。普通ならたじろいでもおかしくないところだが「はいわかりました。がんばります」とあっさり送り返したという。
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5日の格安スマホ事業のサービス開始を発表した会見で、嘉戸社長は「(サービスには)100%自信があります。MVNO(仮想移動体通信事業者)という言葉自体が一般の人にはわからなかったが、LINEという一般の人が知っているものが参入することで、認知度が上がっていく」と強気の発言をした。一方で3月に舛田氏が事業参入を発表した時点で、「LINE、ツイッター、フェイスブックで使うデータ通信量は無料」「月額は500円から」といった主な特徴は発表しており、「半年待ったのにサプライズがない」という印象はぬぐえなかった。
さらに、失望感を増したのが、3月の時点で準備していることを舛田氏が明らかにしていた、定額音楽配信の「LINEミュージック」で使ったデータ通信量も無料になる料金プランが発表されなかったことだ。嘉戸社長は「PRとして始めるならすぐにでも華々しくできた。ただ、通信事業はちゃんと安定運用してナンボ」と述べ、立ち上げに当たっては、LINEのデータ通信量が無料になるサービスをまずは重視したと反論する。