
ヤマト運輸の荷物を積むための専用スペース(左)を設けた産交バスの車内【拡大】
バスや鉄道会社が、自社路線を使うことで宅配大手の輸送網の一部を肩代わりして荷物を運ぶ連携を深めつつある。人口減などで乗客数が伸び悩む地方路線と、荷物を託すことで経営効率化につながる宅配業者との思惑が一致し、過疎地でこうした例が増加。今後も同様の取り組みが各地に広がる可能性がある。
サービス拡充
「日本の隅々まで荷物を届けるサービスを維持したい。協力企業があればこの仕組みを広げたい」。公共交通機関が同じ乗り物で乗客と荷物を同時に運ぶ「貨客混載」の実績で先行するヤマト運輸の担当者はこう話す。
ヤマト運輸は岩手県を皮切りに、宮崎県、北海道で地元のバス会社と相次いで協力。今月3日からは産交バス(熊本市)と提携し、熊本県内の人吉市と五木村を結ぶバス路線に荷物の一部を運んでもらうことになった。
バスの利用で宅配便の運転手は、拠点から配達区域まで1日に何度も往復する必要がなくなり、ガソリン代などの負担が軽減。県内に同日中に配達できるようになったり、集荷の受付時間を延ばせたりするなどサービス拡充につながるという。