レクサスのカラーデザイナーに聞く(後編) 最新技術と人の力を融合 「本物に近い色を追求」 (4/5ページ)

レクサスの人気クーペ「RC350」。カラーは「ラディアントレッドコントラストレイヤリング」
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  • レクサスのカラーデザイナー、宍戸恵子さん(左)とグループ長の田中彰さん

 --創作が難しいカラーはありますか。

 宍戸さん「先ほどお話ししましたが、(シルバーの上に赤を塗り重ねるように)ベースと表面の色差が大きい色は工場にすごく苦労を掛けているというのはありますね」

 田中さん「先ほど出てきた鮮やかさと陰影感の両立のように『二律双生』のようなことを常に考えていると、結局いつも難しいところに行きがちですね」

 --工場で塗装される人たちも大変とのことですが、やはりデザイナーとのせめぎあいはあるのですか。

 宍戸さん「やはり戦わなくてはいけないことが多いです。仲良くやっている部分もありますし、衝突する部分もすごく多いですね」

 --今後、カラーリング技術はどのように変わりそうですか。カメラで撮った写真をラッピングすることなど可能ですよね。

 宍戸さん「どれを言いましょうかね(笑)。ラッピングはあり得るかと思います。塗料が未来永劫続くとも思っていません。今は塗装が主流ですが、塗装じゃない時代が来るかもしれないですし、ラッピングとかフィルムの進歩もあります。今の塗装のことをあまりネガティブには言えませんが、CO2や水の排出量も軽減しないといけないと思っているんです」

 --近い将来のレクサスの方向性はどうですか。

 宍戸さん「できるだけ本物に近い色を追求したいと思っています。所詮、薄い膜圧の中の塗料なんですけれど、より金属に見えるとか、ホワイトパールであれば真珠に近いとか、本物をひたすらテクノロジーで追求したいというのは根本の思想にあるので、金属質感や真珠のように自然界に存在するものを再現したいと思っています」

 --カラーデザイナーとして「ここは負けないぞ」などカラーへの意気込みなどありますか。

 田中さん「勝つとか負けないという部分では気負っていないですね。それよりも『こういう赤が作りたい』と思ったら、どうすればいいのか考えたり、交渉しに行ったりしています」

 宍戸さん「そうですね。『競合車が何かやっているから』という競るようなイメージはないですね。まあ、愛知県のココでやっているということもありますし、いい意味で独自の路線を行っています」

もともとクルマに興味は? 日本メーカーとしての意識は?