
レクサスの人気クーペ「RC350」。カラーは「ラディアントレッドコントラストレイヤリング」【拡大】
--宍戸さんはもともとクルマに興味があったのですか。
宍戸さん「就職する前は、全く興味がなかったわけではなく、まあまあ詳しい方だったかなとは思うんですが、自動車メーカーに入るとは思っていなかったです。ただ、2週間ぐらい豊田市で行われたインターンシップが楽しくて。美大生たちとわいわい楽しく合宿をしていたら『あ、トヨタに入りたい』と思うようになりました。インターンの発表とかもすごく楽しんでいました。入社後はずっとレクサスを担当しています」
--田中さんはどうですか。
田中さん「クルマのデザイナーになりたいと思って入社しましたけれど、4年目ぐらいに『カラーをやりなさい』と言われてカラーデザインに異動しました。それまでは内装デザインをやっていました」
--やはり、日本メーカーという意識はあるのですか。
宍戸さん「レクサスの強みやアイデンティティーは、やはり日本メーカーということが背景にあります。日本らしさを即物的に表現することは避けるべきだと思っていますが、それを少しひねったり昇華させてグローバルにも通じるように考えることはしています。あと、これは個人的なことなのですが、夜にスポットライトに当たる『ヒートブルー』や『ラディアントレッド』は、陰翳礼賛(いんえいらいさん)じゃないですけれど、完全に光が当たっているときよりもキレイだと思います。周りが黒く沈んでハイライトだけ鮮やかに青や赤が浮かび上がる感じです。あらゆる光でキレイに見せることで感動してもらうところが狙いでもあるので、自分たちで作って『ああ、キレイだな』って自画自賛するときもあります(笑)」
先日、某フランス自動車メーカーの幹部が、「日本人はカラーに対する意識がとても強い」と話していた。日本人の色への興味やこだわりは、国産メーカーの探求心や努力が少なからずそのような土壌を作り出しているのかもしれない。レクサスが今後作る新色は、“目の肥えた”ユーザーにどんな驚きと感動をもたらすのだろうか。