
KDDIは会員向けサービスでこだわりの商品とポイントを交換できる「ギフトセレクション」を公開=21日、東京都千代田区【拡大】
携帯電話大手3社が独自サービスを強化している。格安スマートフォンを展開する仮想移動体通信事業者(MVNO)が台頭する中、自社スマホの長期利用を促す狙いがある。総務省による過剰な値引き販売の規制強化で、他の大手からの乗り換えによって契約者数を大きく伸ばすことは難しくなっており、サービス面で地道な差別化を続ける必要性が増している。
KDDIは21日、会員制サービス「au STAR」の拡充策を発表。スマホの契約年数や利用料金などに応じてもらえるポイントを同社が厳選した家電や調理器具など、こだわりの80商品などと29日から交換できるようにする。1万5000円程度の商品が1万ポイントでもらえるほか、「サッカー日本代表の1日体験ツアー」といったユニークな独自“商品”も用意した。狙いは「長くauを使っていただくこと」(水野香サービス推進グループリーダー)だ。
他の携帯大手でも、NTTドコモは1日に「子育て応援プログラム」を始めた。子供を持つ契約者に対して小学校の卒業まで毎年、買い物などに使える自社ポイントを贈呈する。ソフトバンクがヤフーと共同で今年3月に始めた「スポナビライブ」では、スマホで野球や海外サッカーなど、8種類のプロスポーツをライブ観戦できる。他社のスマホでも利用できるが、月額3000円(来年3月までは1500円)と、ソフトバンク利用者の同500円とは差を設けた。