
1日、オーストラリア・シドニーで講演する日立製作所の東原敏昭社長(共同)【拡大】
日立製作所は1日、オーストラリアで2020年度までに累計1000億円を投資する、と発表した。この日シドニーで開いた日立グループの展示会で東原敏昭社長が表明した。現地の実情を踏まえた「課題解決型」のビジネスを推進し、同国での売上高を15年度の3倍となる3000億円に引き上げる。
豪州では人口増加で交通渋滞が深刻化しているほか、医療費抑制も課題となっている。日立では、社会インフラ事業などで培ってきたノウハウや知見を活用しつつ、こうした課題の解決につながる製品や技術を提供していく。
ビジネス拡大に当たっては、グループ会社と協力する。資源採掘関連では、建設機械子会社の日立建機に加えて、同社が買収手続きを進めている現地の鋳造部品大手、ブラッドケンの拠点を活用。
鉄道関連でも、15年に事業買収したイタリアの鉄道車両メーカー、アンサルドブレダとの連携を強め、豪州で鉄道の信号システムや運行管理システムなどを売り込む。