
インタビューに答えるアサヒビールの平野伸一社長=15日、東京・吾妻橋のアサヒビール本社(酒巻俊介撮影)【拡大】
アサヒビールの平野伸一社長は15日、産経新聞のインタビューに応じ、「第3のビール」の平成28年のシェアが3割程度になり、5年ぶりにサントリービールを抜き2位に浮上する見通しを明らかにした。29年は新製品の投入などでキリンビールも抜き、「シェア1位を目指す」と強調した。シェア1位になれば、第3のビールを17年に発売して以来、初めてとなる。
アサヒは、ビールのシェアが約50%と断然の首位なのに対し、第3のビールは大手4社の中で最後発。27年のシェアはキリンが33.7%、サントリーは28.0%、アサヒは26.7%だった。平野社長は「ビールに依存したビジネスモデルから脱却し、各商品でナンバーワンを目指す」と述べ、第3のビールをてこ入れする方針を示した。
29年度の税制改正でビール類の酒税が一本化されることには「評価できる」と語った。減税されるビールの比率が高いアサヒにプラスに働くとの見方に対しては「どの分野もトップを目指すので、(有利不利は)関係ない」と述べた。