“朴スキャンダル”の衝撃の大きさを考えれば、ポスト朴大統領が誰になったとしても、韓国政府が大手財閥に便宜を図るような行動をとることは許されないだろう。仮に外資よりも国内勢を優遇する政府の介入が実際にあったのだとすれば、アップルには初めてサムスンと韓国で実力勝負を挑める好機がめぐってきたとみることができる。
第2の仮説は、アップルとサムスン、双方の実利を狙った現実的な取引の結果という解釈だ。アップルが今年投入する計画というスマホの最新機種「iPhone8」には主要部品として局面有機EL(OLED)ディスプレーが採用されるといわれている。そして、このキーデバイスの製造・供給メーカーとして有力視されているのがサムスンだ。アップルとサムスンはこれまでもスマホ市場で殴り合う一方、部品取引では納入先と供給メーカーとして手を握る関係にあったが、サムスンにとって最近は後者の側面の重要性がより増してきているとみられる。
サムスン電子は、2016年10~12月期(第4四半期)の営業利益について前年同期比49.8%増の約9兆2000億ウォン(約9000億円)と、約3年ぶりの高水準に達するとの速報値を明らかにしている。複数の発火事故を受けて、新型スマホ「ギャラクシーノート7」の生産・販売を昨年10月に終了、約250万台ものノート7のリコール(回収・無償修理)を実施したダメージをしのぐことができたのは半導体やディスプレーなどの部品事業が大きな利益をもたらしたからだ。